ラズパイ2代目のセットアップ

我が家で2代目となる、ラズパイ”Raspberry Pi 3 Model B”のセットアップ作業を以下に記します。

この記事の内容としては、

  • RaspbianイメージをmicroSDメモリーカードに書き込み、
  • 起動させて、Raspbianの環境設定を行い、
  • 日本語環境として、日本語の入出力ができるように、必要なパッケージをインストールする

までです。

なお、今回使用するラズパイは、パソコンと同じような用途を想定していたので、ハイスペックな”RaspberryPi3 Model B”とし、OSは当時最新のRaspbian(Jessie)にしました。

また、この作業では、セットアップするラズパイが、必要パッケージのインストールのために、インターネットにつながることが前提となります。

<2代目ラズパイの構成>

  1. Raspberry Pi 3 Model B(RSコンポーネンツ版)・・・アマゾンにて5,600円で購入
  2. ラズパイ専用クリアケース&ヒートシンク(CPUとLANコントローラ用に1つずつ)・・・Amazonで¥829で購入
  3. 32GB MicroSDHCカード(SanDisk  SDSQUNC-064G-GN6MA )・・・アキバの東映無線にて1,600円

あと、

電源アダプタ・・・自宅に溜まっていたガラクタの中から、DC5V2A出力のものを探し出し、この2極DCコネクタを切り捨てて、aitendoで購入したmicroB型のコネクタに交換。

KVM・・・・モニタ、マウス、キーボードはパソコンで使っていたものを一時的に拝借。モニタはアナログRGBなので、HDMI-RGB変換コネクタで接続させた。

後日、このラズパイを使用して製作した”小型デスクトップPC版”ラズパイの追加構成した部品については、その記事ページに記載しております。


インストール作業

Amazonから到着したら、さっそくラズパイ本体を箱から取り出し、裸だと作業中ショートさせちゃう恐れもあるのでラズパイ専用クリアケースに入れた。

初代ラズパイのセットアップでも使用した、USBキーボード&マウス、(モニタはアナログモニタしか持ち合わせてないので)HDMI-RGB変換コネクタを接続。

OSを書き込むマイクロSDHCカードはSDカードアダプタを着け、SDカード-USBアダプタ(ROBOXERO付属していたもの流用。あまり見かけないが、メディアを扱っているお店ではたまに見かける)に装着して、Win7PCにマウント。一応、定番のSDカードフォーマッタプログラムでフォーマットを掛けて、下記URLからDLしたRaspbianイメージ(ZIPファイル)を入手。
今回は、初号機と異なり、ダウンロード当時(2016年1月版→※20170410版に内容修正)で最新としてUPされていたRaspbian Jessieを導入することにしました。

さらにマイクロSDHCカードに、フリーソフト「DD for Windows」をつかって、前述のRaspbianイメージを書き込む。PCやメディアおよびPCへの接続時方法にもよるが、完了までに1時間近く要するので、お風呂に入る(特に意味はない)。。。

補足)上記は、Windows端末(デスクトップ)でのOS書き込み作業の一例である。ここ最近、ラズパイ開発のために用意したDebian端末(ノートPCで、バージョンは”Jessie”)を使うようになってからは、もっぱらSDカード-USBアダプタは使わずノートPC(lenovo Thikpad X61s)のSDカードスロットに挿入し、

  1. (ゼロフォーマット)> dd if=/dev/zero of=/dev/mmcblk0
  2. (イメージの書込み)> dd if=/(path)/<raspbian_imagefile>.img of=/dev/mmcblk0

※ここで、”/dev/mmcblk0”はSDカードドライブであるが、PCの構成によっては、表記が異なるかも(”fdisk -l”で確認のこと)

セットアップ作業

書き込みが完了したら、ラズバイ3本体に装着して、電源を投入!

おおー、立ち上がってきたぁ!!(実際のところ、2回目。1回目は書き込みに失敗してた)

なんか、初代のときよりも立ち上がりが速い感じがした。待つと感じることなくOSが立ち上がると普通にGUIでデスクトップが表示されてしまった。(初代のときはたしかセットアップメニューが表示されてた気がしたが)英語表示だったりするので、まずは、最低限度使いやすくするため、Raspbianの初期設定をおこなう。

Raspbian JessieにおけるRaspi-configの実行方法は、初号機(Raspbian Wheezy)のようなコマンドからの実行ではなく、下記メニューからの実行となる。

「Menu」>「Preferences」>「Raspberry Pi Configuration」

まずは、「System」タブにて、

  • 「FileSystem」の設定=”Expand Filesystem”(これにより、OSを書き込んだSDカードの容量をフルに利用可にする)
  • 「Password」の設定=ご自由に
  • 「Hostname」=ご自由に
  • 「Boot “To Desktop”」=デフォルトで有効
  • 「Auto Login “Login as user”Pi”」=デフォルトで有効
  • 「Netowork at Boot」=”no”(デフォルト)
  • 「Overscan」= ”Enable”(デフォルト)
  • 「Rastrack」=ご自由に(登録したけどその効果は不明)

つぎに、「Interfaces」タブにて、

ここは、ラズパイの利用目的にあわせてご自由に。

ちなみに私は、「SSH」、「I2C」、「Serial 」を”Enable”にした。

そして、「Performance」タブにて、

  • 「Overclock 」=(グレーアウトされ変更不可)
  • 「GPU Memory」 =64(デフォルト)

最後に、「Localization」タブにて、

  • 「Locate」:Language=Ja(Japanese)+Country=JP(Japan)+Charactor Set=UTF-8
  • 「Time Zone」:Area=Asia、Location=Tokyo
  • 「Keybord Layout」:”Japan”+”Japanese*OADG109A(“を選択
  • 「WiFi Country Code」=”JP Japan”

以上の変更を反映させるためには、Rebootが必要との旨のメッセージが表示されるので、リブート実行。

注意)この変更後の再起動で、日本語表示に切り替わってしまうが、日本語フォントを持ち合わせていないため、ほとんどの表示が文字化けしてしまった状態になる。(この対策については後述)

次の作業からは、インストールパッケージのダウンロードが発生するため、ここでインターネットにつながる環境に接続し、利用可能になるよう設定しておくこと。

日本語入出力環境の導入

以上までの手順を実施していると、ログイン後のデスクトップ表示のほとんどが文字化けしてしまっている状態になって操作しづらい。そこで、この文字化けを解決させるとともに、日本語入力を可能にするため、以下の手順を実施していく。(順番として、こちらを先に実施したほうがよかったかもしれません。)

とはいえ、初期セットアップ直後に、OSインストールしたままの状態では、パッケージ全般的に古く、そのバージョンでの不具合などが修正された最新バージョンのパッケージが出回っていることがあるかと思うので、OS初期導入時では下記の全パッケージアップデートを実施することをおすすめする。

「ターミナル」を起動して、APTライブラリを最新版へ更新し(update)、インストールしているパッケージを最新バージョンにアップデート(upgrade)。

$> sudo apt-get update ・・・アップデート先の更新

を実行後、引き続き

$> sudo apt-get upgrade ・・・アップデートの実行
(実行完了までにかなりの時間を要する。途中確認の入力待ちがあったりすることもあるので注意)

ここで、ようやく本題に入る。

次に日本語入出力環境をインストールするため、以下のコマンドを実行する。

$> sudo apt-get  -y install jfbterm

ここで、システムをリブートして、反映させる。

これにより、日本語表示ができるようになったので、つぎに入力ができるよう、”mozc”という日本語FEPと日本語フォントをインストールする。

$> sudo apt-get install fcitx-mozc

つぎに、LibreOfficeスイーツも導入してることもあり、日本語フォントのインストールを、

$> sudo apt-get install fonts-vlgothic

$> sudo apt-get install fonts-ipafont

インストールが完了したら、再起動を実施。(再ログインでもよいとのことだが)

すると、メニューバーのなかに、キーボードアイコンが追加表示されるので、これを使って日本語入力を行う。(MS-IMEと扱いはほぼ一緒)

しかし、このままでは直接入力状態で、文字を入力すると、キーボード設定(キーレイアウト)が、英語キーボードになってしまう。

そこで、先のインストール作業で追加されたキーボードアイコンを右クリック後、「現在の入力メッソドの設定」を実行し、「+」で新規追加を実行し、「入力メソッド」に、”キーボード:日本語(OADG 109A)”を選択し、この追加された項目を一番上に「^」アイコンをクリックして移動させる。そして日本語入力メソッドとして、”Mozc”を指定する。

(日本語入力環境の設定に関しては、長くなるので別ページにて説明予定)

お試しとして、LibreOfficeのwriterを実行して、日本語入出力とフォントを確認する。

あとは、Mathmaticaなどデフォルトでインストールされているが、使う予定のないパッケージや、個人的にインストールしたいパッケージがあれば、「Menu」>「設定」>「Add/Remove Software」で、アンインストール・インストールを実施のこと。

これ以降の作業については、このラズパイを使用して製作した物の記事ページに追記していく予定です。