Win95のLAN接続設定

前の投稿では、TP240のPCカードスロットに、PCカードNICを接続させてネットワークデバイス(ハードウェア)として認識させたが、ここからは宅内LANに接続させるための設定作業内容を示す。

続きとなるので、
前提として、NICが正常に認識されていること。H/W的に接続されて、そのNICデバイスのデバイスドライバが読み込まれ、NICが利用可能な状態になっていること。

この状態に至った直後であれば、引き続きネットワーク設定のウィンドウが開いているままかと思われるので、そこから本書を読み進めること。

1.「コンパネ」>「ネットワーク」をクリックすると、下図のウィンドウが表示される。

LAN接続設定♯01 ※

※上図の状態は、NIC(ここでは、TDK製LAK-CD021BX)が初めて認識されたときの状態ではなく、次手順に記すとおりに不要なものを削ぎ落とし、必要なものを追加した状態である。 <削除するもの>

2.下記の各機能を追加および削除する。

<削除するもの>

  • (クライアント)NetWareネットワーククライアント
  • (プロトコル)IPX/SPX互換プロトコル
  • (サービス)NetWareネットワーク共有サービス

<追加するもの>

  • (クライアント)Microsoftネットワーククライアント
  • (プロトコル)TCP/IP
  • (サービス)Microsoftネットワーク共有サービス

3. 以上の追加・削除を実行すると、下図のようにあらたにシステムファイルなどのインストールが必要となるので、Win95インストールCD内の“Win95”フォルダを指定する。(当PCでは、D:ドライブにこのCDコンテンツをコピーしている)

LAN接続設定♯02

3. 前手順1.に示した図内のTCP/IPプロトコルを選択の上「プロパティ」ボタンをクリックして下図のウィンドウを表示し、NICを接続したLAN環境に応じた設定を行う。

LAN接続設定♯03

ちなみに、小生のLAN環境では、DHCPサーバを導入しており、自動でIPアドレス、デフォルトGW、DNSサーバの設定をしてくれるため、特に設定は不要でした。

4. コマンドプロンプトを開き、“winipcfg”コマンドを実行すると、下図のウィンドウが開き、前手順で設定したLAN設定情報が表示される。

LAN接続設定♯04

※小生のLAN環境のようにDHCPで自動取得の場合は、これによってDHCPサーバからIPアドレスおよびLAN設定が払い出されたことが確認できる。

5. DHCPサーバからIPアドレスが付与されているため、NW接続的にほぼ正常に接続していると考えられるが、念のため、PINGコマンドを打って、NW内の他ノードにつながるかどうかを確認する。

LAN接続設定♯05

結果、PINGが(ルータに)通ったことが確認できたので、NWに問題無くつながったことが確認できた。

次に、本作業の真の目的でもある、同一NW内に存在するWindows端末のリソースにアクセスしてみる。

その前に、準備作業として、接続先となる端末に共有フォルダを用意する。
ちなみに、本作業での前提条件は、共有フォルダを設けるWindows端末のOSは”Windows XP”である。※本書末参照

6.接続先端末にて、共有フォルダとしたいフォルダを右クリックして「共有」を実行し、“everyone”を(変更権限で)追加する。

7.前手順の共有フォルダにアクセスするために、Win95側は以下のように設定する。

以上、設定後、再起動を実施する。

再起動後は、ログインダイアログが表示されたら、新規のユーザアカウントを入力してログインする。

デスクトップ上にある「ネットワークコンピュータ」アイコンをクリックして、同ネットワーク内にある、前手順で共有フォルダを設定したWindows(XP)端末が表示されるので、これをクリックして、共有フォルダにアクセスする。

図中”Devterm01”が共有フォルダを設定したXP端末
XP端末の共有フォルダにアクセス成功!

※上記共有リソースへのアクセス検証においては、Windows XPとした。
小生はたまたまWinXP端末を保有していたため、今回のアクセス検証ができた。

実際のところ、現在において端末を用意することは、難しいと思われる。

とはいえ、Windows10など昨今のWindowsOS環境だったり、ADドメイン環境の場合、Win95端末からアクセスすることはさらに技術的に難しいと思われる。
(実際に、小生のLAN環境である、 AD環境配下のWindows10端末で最初試みたが、アクセスできなかった。これは、調べていくと、アクセスに必要なSMBプロトコルがデフォルトで実装されていなかったことをはじめ、その周辺技術も古くなって廃止されていたりするので)

なので、Linux端末もしくはSMB以外でのファイル転送サービスプロトコル(FTP・HTTP、TFTPなど)を用意したほうがいいかもしれない。

余力があれば、というかこれからWin95端末をいじっていくうえでどうしてもWinXPを経由したファイル交換が億劫になったら、その内容の記事を投稿しようと思う。

以上

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