日別アーカイブ: 2019年9月16日

Windows95の復活!!(その2)

では、早速Windows95のインストールにとりかかります。

必要なものは、製品版パッケージに同梱の「Windows95 With USB Support(OSR2)インストールメディア」と「Windows95起動ディスケット」。

Win95インストールメディア一式
Win95インストールメディア一式

そして、このWin95OSのインストール先となるシステムドライブ。

Win95インストール先HDD
Win95インストール先HDD

使うメディアは、上図のようにCF-IDE変換コネクターに取り付け、さらにこれをターゲットPCのIDEケーブル(今回Win95をインストールするPCが特殊な構造のため、内蔵HDDリムーバルキットを使用)に接続して使用する。

なお、Win95をインストールするシステムディスクには、前回の前提仕様から2GB未満なので、できるだけ小容量のHDDを探したんだけど、やはり今の時代数ギガのHDDなんて化石品。ヤフオクでも動作未確認の癖に5,000円以上もする。

博打で購入するのはリスクが高すぎるし、 生誕半世紀後の復活祭を想定して、それまで動きつづけてくれるような耐久性(というよりも耐衝撃性)を考慮して、HDDではなく、 ちょうどよく持ち合わせていた1GBの CFカードを使用することとした。

コレクションとしてのWin95PCであれば、1GBの容量もあれば容量不足になることは皆無だろうと、CFカードをすべて使うつもりだったのですが、ここでWin95導入で一番の問題点に引っかかりました。

それは、Win95CD-ROMで直接ブートできない!さらには読み込むことすらできないい!!ということです。

今というか、わたしがPCをいじり始めたかなり前からもこんなことはなかったはず!なのに、インストールの最初からつまづくなんて屈辱的!!

とはいうものの、そもそも小生、Win95パソコンなんて、一度も組み立てたことがないのです。この歳でWin95は初体験なのです!(それを思い出しました)

当時の皆さんはどうしていたんだろうと、いろいろググってみたところ、、、

  • Windows95起動ディスケット(FD)でまずはPCをブートする。
  • このFDには、あらかじめCD-ROMドライブのドライバを追加して利用可能にすること。(一応、記載済みであるが、インストールするPCのCD-ROMドライブの接続構成においては、要修正となる)

” Windows95起動ディスケット”のAutoexec.batおよびConfig.sysの中を開くと、前者には”MSCDEX.EXE /D:MSCD001 /K /M:10 /L:R”の一行が、後者には”DEVICE=KMEATAPI.SYS /D:MSCD001 /P:S /O:M”の一行が記載されているとともに、それぞれの実行ファイル( MSCDEX.EXE )およびシステムファイル( KMEATAPI.SYS )も同ディスケット内に存在することを確認できたので、とりあえずこれでよいかと思い、インストール開始!

しかし、、、、なぜか、このPCに実装している光学ドライブは、DVD・CD-Rドライブで、付属のブートFDでは認識されなかった。

なので、ググりながらいろいろとオプションの値を変えてみるが、 どうやっても利用可能にすることができなかった。

そこで、いろいろとWin95インストールについてググりまくると、未来の私と同じ状況を、先人も経験している方が少なからずいたようで、その先人の知恵を拝借して、以下の代替手順でWin95インストールを実施することにした。

まず、(1GBしかない)CFカードを2つのパーティションに分けて、一方をWin95をインストールするシステムドライブとして、もう一方にインストールメディアの内容をまるごとコピーします。

なお、小生は、このパーティション作成作業を、LinuxPC(PCカードスロットを持っているノートPCがこれしかなかったというのが理由)で下記パーティション構成を作成した。

pi@debian:~$ sudo /sbin/fdisk -l
Disk /dev/sdb: 999.1 MiB, 1047674880 bytes, 2046240 sectors
Units: sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disklabel type: dos
Disk identifier: 0x9f1e6ca8

Device Boot Start End Sectors Size Id Type
/dev/sdb1 * 2048 1050623 1048576 512M 6 FAT16
/dev/sdb2 1050624 2046239 995616 486.1M 6 FAT16
pi@debian:~$

ポイントは、パーティションタイプをFAT(16)にすることと、システムドライブ用のパーティション(sdb1)をブート可能に設定すること。

参考)この作業は、Win95インストールメディアのブートFD内に実装されている”FDISK”(もしくは”PHDISK”コマンド)を使うことにより、(本手順よりも簡単に)パーティションを作成することができると思われる。

このCFカードをLinuxPCから取り出して、Win95にするPCに取り付けた後、電源をONする!

まずは、このCFカードが使えるかどうか、すなわち、(ブート中、”DEL”キーを押して) BIOS画面を表示させて、CFカードが内蔵IDEのドライブと認識できていることを確認する。

認識できていたら、あらためてwindows95 のインストール作業を開始します。

まずは、ターゲットPCのFDDにブートディスクを挿入して、このFDからブートさせます。(もし、このPCに実装しているCDドライブが認識できそうなものであるなら、CD-ROMのほうも、挿入しておくこと)

ブートしてしばらく待つと、(やはり)”CDドライブが利用できない状態のため、「Windows95のセットアップを実行するか?”の確認メッセージが表示されるので、ここで中断するための”N”を入力する。

Win95をインストールするターゲットドライブを確認するため、下記コマンドを実行する。

>fdisk /status

実行結果にて、(ターゲットPCに前述の1GBのCFカードしか実装されていない場合、)ひとつのディスク(ディスクNo.1)の総容量999(Mバイト)が表示され、C:ドライブとD:ドライブが表示されていることを確認する。(さらに、fdiskコマンドを単体で実行すると、選択形式でさらに詳細の情報が表示される。ここでパーティションを作ることも可能)

下記のコマンドを実行して、システムドライブをフォーマット(システム不要の通常フォーマットで)を実施する。(C:ドライブが通常インストールターゲットドライブとなる)

>format c: /v:W95SYSvol

ちなみに、/vオプションは、ボリュームラベルの記述を表す。(なくてもいいです)

Windows95をインストールを開始するには、あらかじめCFカードを2つに分け、ブートパーティションにしなかったほうにコピーしたWin95インストールCD-ROMのファイルの中から、”SETUP.EXE”を実行します。

>D:
>SETUP.EXE

最初にchkdskが走り、ターゲットドライブに以上がないことを確認して終了すると、立て続けに、Windows95セットアップウィザードが開始します。(この進め方については、失敗するようなことはないかとおもうので省略します)

Windows95の復活!!(その1)

現在、2019年。来年は東京オリンピックが控える2020年、誰もが個人でパソコンを持ち、手軽にインターネットに接続し、ゲームやショッピングなど便利で夢のような様々なインターネットコンテンツを楽しむことができるようになった。しかも、個人の情報端末はノートPCから、薄型軽量で手軽に持ち運べ、キーボード不要で指のタッチであらゆる操作ができるスマートフォンとなっている。

この便利でお手軽さに満たされたこの時勢に対して、不便ながらも希望に満ちた未来を夢見た、古き良き時代に起こったパソコン革命とも言えるあの出来事を、ふと思い出した。

それは、世間を大いに賑わせたWindows95の発売!気がつくとあの日から、早4半世紀。当時は、インターネットもままならなかった時代。ちなみに小生はこの時代、大学生でMacにカブれていて(というか、当時、洗練されたGUIデザインのMacOSに比べたら、Win95のGUIなんてバッタもんにしか思えなかった)Windows95にはほとんど触っていませんでした。なので、それほどWindows95にほとんど思い入れはありませんでした。

しかし、ここ最近、Youtubeなどの昔の秋葉原の映像/動画を見て、懐かしさに触発されて、それよりも前の80年代に日本で繁栄したNEC PC-98をいじるようになったので、この流れでこのPC-98をWindows95にするネタを先に思いついたのですが、、、

さすがに、まだPC98についての知識が乏しいので、難易度が高く、困難であろうことが予想されるので、ここは安牌に、使わなくなって捨てる予定となっていた、自作DOS/Vパソコン(タワー型)をWindows95パソコンに仕立ててみては!と方針を修正することに。

そこで、今時分を勝手にWin95四半世紀生誕祭として、自作パソコンでWin95パソコンを復活させることにしました!

まずは、このPCのスペックについて。。。

インターネットで同じことをしている先人達の情報をまとめると、下記のスペックが前提となるようです。

1.CPUのクロック数は、2.2GHz未満のx86系CPU。

2.メモリは、512MBまで。

3.ブート可能なFDDおよびMS-DOSのシステムの入ったブートディスク(ディスケット)が必要。

これは、OSインストールメディアがCD-ROM版であっても同じです。つまり、現在では当たり前のOSインストールCDを使ってのブートインストールはできません。そこでCD-ROM版にも、”セットアップ起動ディスク”なるものが同梱していますので、インストールにはこれを使います。(ちなみに、Win95をインストール済みのものがあれば、インストール中に作成される復旧ディスクでもいいかもしれません)

余談ですが、、、Windows95には、CD-ROM版のほかに、フロッピーディスク(FD)版もありました。(私はなぜかこちらのほうをパッケージ版で持っていました。何に使ったんだろう。。。記憶にない。)このFD版には、FDがなんと30枚近く?(それ以上?)あり、これを繰り返し入れ替えて読み込ませるという、地獄の作業が想像されます。(今回、これを押入れから取り出して、いざ読み込ませてみたら、5・6枚付近で読み込みできないフロッピーが出てきて、インストールが完遂できませんでした)

4.また、このブートディスクにおいては、CD-ROM版の場合、”認識可能な”CD-ROMドライブが必要。(CD-ROM版付属の”セットアップ起動ディスク”にはCD-ROMドライブのためのドライバが同梱済み)

注)ただし、このドライバでは認識しない光学ドライブ(DVDドライブやCD-Rドライブ)があるので、本手順では、CD-ROM版のインストールメディアであっても、CDドライブは使用しません。

5.キーボード&マウスは、(インストールブート時はMS-DOSのため)USBのものだと非対応となります。導入時には両方共PS/2接続のものが必要となります。

6.HDDは、IDEタイプのもの。パーティションサイズはファイルシステムFAT(16)にて最大2GBまで。(だからといって、IDE-HDDのサイズが2GBである必要はありません)

7.AGP拡張スロットに非対応のため、マザーボードに実装されているGPUもしくはPCIスロット用グラフィックボードが必要。

以上を踏まえて、我が家のガラクタの中から該当する自作DOS/Vパソコンが見つかりましたので、このスペックについて以下に記します。

・「CPU」・・・運良く廃棄予定のDOS/V自作PCには、”Intel Pentium Ⅲ 1.0GHz”がマザーボードに載っていたので、上述の前提スペック1に該当するのでこれを使用することにしました。

・「マザーボード」・・・廃棄予定のDOS/V自作PCには、”A-Open MX3S-T”が使われており、特に故障箇所がなかったので、これをこのまま利用。当然、前提仕様1、3、5、6を満たし、製品としても対応OSとしてWindows95も含まれていたので、これを使用することに決定。

・「HDD」・・・ 中古のIDE-HDDは今でも入手可能ではあるが、容量は100GB以上がザラで大きすぎて、まれにジャンクで80GBの代物もあったりするが、まさにジャンクで使えなかったり、使えたとしてもすぐに壊れてしまうものが多い。おそらく、大容量でも前述の前提仕様で、2GBにパーティションを切ってしまえば問題ないこととは思われるが、今後のことを考え(HDDが壊れるよりも飽きてしまうのが早いのかもしれないが)、CFカードを使うことにした。

これだと(品質の良い中古でも)MB単位のものもあり、今でも新品でひと桁GB容量のものも入手できる。実際今回は、ヤフオクで1GBの中古CFカードを入手。

・「メモリ」・・・当該PCには、256MBのメモリモジュール✕2本で最大搭載容量の512MBが実装されていましたが、(マザーボード上の)共有ディスクが1024KBあり、512MBを超える?事になるかもということで、一本抜いて確実な256MBにしました。

・「キーボード&マウス」・・・ジャンクショップでPS/2のものを購入。

・「その他」・・・マザーボードに付属のドライバCDがなかったので、LANポートとサウンドポートが認識できず、PCIスロットに増設。ちなみに、増設したLANカードは、玄人志向の「GbE-PCI2」を使用。

ちなみに、費用ですが、、、、

上述のとおりほとんどが、自宅にあったものなので、追加購入したものといえば、、、

・CFカード(中古1GB)・・・・オークションで、¥600

・CF-IDE変換アダプタ・・・Amazonで、¥719

・PS/2キーボード(中古)・・・・秋葉原のジャンクショップで、¥1,000ぐらい

・PS/2マウス(中古)・・・秋葉原のジャンクショップで、¥500ぐらい

・Windows95インストールメディア(中古)・・・ヤフオクで、¥3,500ぐらい

・サウンドカード(中古)・・・・ヤフオクで、¥1,000ぐらい(見込み)

以上、総額5,000円にも満たない出費で出来上がりました!

ベースのPC自体は今回家にあった廃棄予定PCを使ったので出費は微々たるものでしたが、すべて中古で買いそろえるとなると、アキバにジャンクショップが少なくなってきた今時分、難しいかもしれません。

(部品相性問題や、動作しない故障品をつかまされたり、すぐ壊れてしまうってことなどで、スペックの割りに出費が高くつくかと思われます)